「………ダメ、かな?」
「えっと………」
脳裏に一宮くんの顔が思い浮かぶ。
放課後は一宮くんと………。
「あ、で、でもムリならいいんだ!強制するつもりはないからさ」
ど、どうしよう。
1日ぐらい………行かなくてもいいかな?
用事があるって言えば、許してくれるよね?
柴崎くんがせっかく誘ってくれたのに断るのもなぁ……。
よし、1日だけ……1日だけなら………。
柴崎くんは友達だもん、一緒に帰ったっておかしくないよね?
「うん、いいよ!一緒に帰ろう!」
「ほんとに!?」
私の返事に満面の笑みを浮かべる。
「うん!なんとか帰れるようにするから」
「ありがとなっ!じゃ、また明日!」
柴崎くんは軽い足取りで教室を出て行った。