「でも、嬉しいよ」




そう言ってはにかんだ柴崎くんは最高に可愛かった。
柴崎くんの笑顔はその辺の女の子よりも全然可愛い気がする。




「柴崎くんはそのままが1番いいと思うよ?ね、桃乃」




「え!?あ、うん!柴崎くん見てると癒されるんだよすごく!」




未唯ちゃんに話を振られて答えると、柴崎くんはまた嬉しそうに笑った。




「ほんとに?じゃあずっと笑ってようかな?」




「ダメダメ!そんなことしたら女子全員、ノックアウトだよ」




未唯ちゃんの言葉で3人の間に笑いが起こる。




「あ!そーだ!桃乃ちゃん、現代文のノート貸してくれない?昨日寝てたから写せてないんだ」




「現代文?いいよー!」




私は自分の席に戻って机の中をあさる。
現代文のノートを見つけ、また2人のところに行こうとしたとき。




「楽しそうですね」




一宮くんが本を読みながらこっちを一切見ずに言った。