すると、一宮くんは私のシャープペンを拾って机に置いてくれた。
「……っ!」
そしてすぐにまた問題集に視線を移した。
うぅ……どうしよう……。
一宮くん、冷たいかと思ったら優しくて……なんだかよくわかんない……。
「一宮くん……ありがとう」
私のお礼の言葉に、一宮くんはなにも反応してくれなかったけど、きっと聞こえてるよね?
私………一宮くんと絶対の絶対に仲良くなるもん……!
「……よしっ」
なんか急に問題集やる気出てきた!がんばろ!
でも………全くわかりもしない英文を、訳すって不可能だね。これ。
とりあえず答えを書き込んで先生の話を聞いていた。
そして5時間目が終わり、6時間目も終わって、午後の授業をすべて終えた。



