「はい、これがご褒美です」 一宮くんが私に差し出したのは――― 「きゃ、キャンディ………?」 一宮くんにお仕置きとして食べさせてあげられた、キャンディ1袋分だった。 「そうです。なんだと思ったんですか?」 「い、いや」 よかった、キスとかじゃなくて………。 「キスもお付けしましょうか?」 にっこり笑って一宮くんが私に聞く。 「け、結構ですっ!!!」 「遠慮なんていらないのに」 「こ、これで十分ですっ」 私がそう言って一宮くんからキャンディを受け取ろうとしたら、阻止された。