今朝のニュースでは、昨日少女を罵った男子が死亡した事実が伝えられていた。

 もはや少女に罪悪感や恐怖はなかった。それは興奮と快感に変わっていった。


 この日学校では、父兄も集められ、緊急の全校集会が開かれた。

 警察も、わずか数週間の間に同じクラスの生徒が三人も殺害されるという、この異様な事件を重大なものと認識し警備を強化した。


 帰宅する際、中条は少女を家まで送った。

「今度は包丁で胸を刺されて殺されたらしい…」

「包丁で刺されたの……怖い」

「異常だよ…何が起きているんだよ一体!? お前もいつ襲われてもおかしくない…そのくらい思っていた方がいい」

「私は大丈夫だよ。だって中条君が今日だって送ってくれてるし」

「吉野…」

 中条は心配そうに言った。

「オレは犯人を捕まえてやる!! もう絶対誰も殺させない。勿論お前も必ず守ってやる!!」

「ありがとう」少女は少し心が痛んだ。