王政に不満を持つ国民と大臣の一派が結束して城を包囲した。
内部からも攻められたため、王政はあっけなく崩壊した。
反乱軍の中心にいたのは王の一の側近で、ほどなくあらたな指導者として祭り上げられた。
処刑されることになった現王とその妃。
ざしゅっ
ギロチンの刃がその首を絶ち、国王の支配下にあったと嘆きくれた国民は歓声をあげる。
支配される時代は終わったのだ。
その後、あの歳の離れた兄弟がどうなったのかは記録が残されていない。
反乱の中で命を落としたとも、自死したとも噂されているが、真相はさだかではないのだ。
もっとも、国王の支配から逃れた国民にとってはどうでもいいことである。

