三時間目は体育で、教室に戻ると携帯電話がなっていた。


相手は蓮のお母さんだった。



「もしもし……。」



「りんちゃん………っ。蓮がっ‼︎

早く来てあげてっ‼︎」



おばさんが涙声であたしに叫びかける。



そして、あたしはプチっと電源を切る。




わかってたのに。



いつかやってくるとわかってた日なのに、いざその日になると体が動かない。




「凛?どうしたの?」




「あたし行かなきゃ。蓮が待ってる‼︎」



そう言って、教室を飛び出すと次の授業に来た担任に捕まった。