「憂樹?」


小さな声で言ったのは未胡。


「なんかあったの?」


「………わかんない」



自分でもよくわからない。


さっき、何があった?


「ふーん」



…もしかしてあれって…



付き合うことになった!?



「ぃえ!?」



「奈田?」



先生がこっちを向く。



「す、すみません…」


「奈田さん本当に大丈夫?」




新崎くんがこっちの顔を伺う。


「調子悪いなら保健室行けよー」



「らしいけど、どうする?」


「…お言葉に甘えます」


今、自分のなかに他のことを考える余裕なんてない。