「俺ら?俺らは別に、高校の入学式で前後にいたから…?」 そっか…それをぶったぎって入ってきたのが私か。 「で、彼女いんの?」 未胡は何気なく言った。 すると早馬くんが即座に答える。 「いないよ」 「いないね」 「桜田こそどうなの」 未胡は少し視線をそらす。 ここで私に聞かないのはさっきの会話があったから… っていうか今までの言動でわかるか。 「いない」 「いないの?意外」 「うるさっ」 そう言う未胡の顔は少し赤い。 「好きな人いるでしょ」 新崎くんの名推理は大当りで。