「ふぅ。きみ意外と重いんだね」



私はふわふわしてる猫の頭を撫でた。



しばらくすると、堤防の上で自転車が止まる音がした。





そこには、早馬くんが息を切らせてこっちを見ていた。





「よかった、まだ帰ってなかった」




後ろに夕日があって少し眩しい。





笑顔でこっちに駆け込んでくる。




「1号!」




どうやらこの猫の名前は1号、らしい。




「んふふ」




嬉しそうな声をしながらいちゃつきはじめた。




「そ、それじゃあ私はこれで」




「ストップ!」





その声に驚いて「はいっ」と反射的に返してしまった。






「お礼!手、出して」




???



「手?」