「…あ」


それは授業が終わろうとしてる時だった。


雨…か…


相変わらず早馬くんは爆睡。



これは今日は無し、だよね。



「それじゃあ今日はこれで終わりな」




先生がそう言うと、クラス委員が号令をした。




荷物をまとめて新崎くんが早馬くんを起こすのを見つめた。




…帰ろう。



ふと、立ち上がり帰ろうとすると



「奈田さんじゃあね」



「じゃ、じゃあね」



ぎごちなく新崎くんの挨拶に返す。




「……ほら、真言。真言起きろ」



その言葉を背に教室を出た。



「早馬くんってなんであんなに寝るのかな」



朝早いのもそうだけど…