そして、その日の放課後 何となく屋上へと向かうと、 柵瀬がいた。 「あ、先輩」 「何してたの」 「いや…特には」 特にはって顔じゃねえだろ、と思いながらも 隣に寝転ぶ。 「…ふられました」 「…そっか」 柵瀬がどこを見ているかはよくわからない。 「ぶっちゃけめっちゃ落ち込んでます」 「普通だから安心しろよな」 涼しい風が屋上を通っていく。 「…はぁ」