憂樹…


そっと頭に手を乗せる。


「うん」

憂樹の涙を拭う。


それはあったかくて、冷たかった。


「……ありがとう」




憂樹をできる限り近付けて抱き締めた。



それだけで、それだけなのに、


体がふわふわして



「真言くん…」



この子のことが大好きだって、



堪らなくなった。