え… ぎゅうっと俺のシャツを掴む。 顔は見えないけど、多分真っ赤で。 「…ごめんね」 「え?」 「私、聞かされてたんだ。柵瀬くんから」 柵瀬から、ってことは大体のことは知ってんだ――― 「側にいるだけでいいと思ってた。怖かった。でもね、 真言くん」 憂樹が、顔を上げる。 「頼って欲しい」 その言葉に目を見開いた。