変なことって…。


そんな訳ないのに。


柵瀬くんはいい人なのに。


「柵瀬、くん、」



「先輩…」



柵瀬くんの手が肩に乗った。



「俺…」



顔が赤くなっていく柵瀬くん。




「俺…それでもあいつと仲直りしたいんです。

仲直りはできないかもだけど、ずっと付き合ってきた仲ですし…。


『ありがとう』くらい伝えたくて」



「そっか」


柵瀬くんは少し目線を泳がせて笑った。




「頑張って」



「ウス」