「奈田!」


肩が跳ねた。先生が息切れしながらこっちへ来る。


「あっあのすみませんでした」


「二回もすっぽかすとはな…お前頭良いからって調子乗ってると大変なことになるぞ」



「そういうつもりじゃなかった、んですけど」



言い訳は辞めよう。



「まぁ色々あったみたいだし。今日はもう帰れ」



「はい、すみませんでした…」



あまり軽くはない足取りで廊下を歩く。




教室の扉を開けるとため息が出た。



「早馬くんなら何か知ってる、かな」



いや、一々早馬くんに頼るのは良くないか。