「あばあさん、大丈夫?」 中々、電車に乗り込めず困っているおばあさんに手を差し伸べる。 「ありがとねぇ」 しわしわの顔をもっとしわしわにさせて微笑んだあばあさん。 なんとか電車に乗れた。 そのまま扉の近くに寄りかかる。 不意にふっと顔を上げる。 その時にあなたをばっちり見ていた私と目線が重なった。