まぁ上靴さんが私を嫌いになったんじゃないならいいか!
そう思いながら奈実ちゃんがくるまで
下駄箱の隅の方で座った。
ぼーっと正門の方を見ていると
遠くの方に涼太らしき人が女の子に囲まれて
歩いてくるのが見えた。
やっぱり人気者なんだ。
私が知らなかっただけでずーっと前から
こんな風に女の子と一緒にいたんだろうなぁ
だんだん涼太と女の子たちが近づいてきて
なんとなく下駄箱の陰に隠れてしまった。
ちょっと…ほんのちょっとだけ
見たくないと思ってしまった。
なんでかな…?
すると特進クラスの下駄箱のほうから
笑い声と話し声が聞こえてきた。
「ねぇねぇー、涼太ぁー。昨日どこ行ってたのー??」
そういう女の子に涼太は
「え?瞬と奈実ちゃんと唯と遊びに行ってた」
と普通に答えた。

