「おぃお前らちゃんと運べよー」 少し高めの声が体育館全体に響き渡る。 栗色でサラサラな髪。 スラっとした足。 君の全てに私は吸い込まれていった。 クラスメイトが話しかけてくる中、私は曖昧に応えていた。 ……ドンッ 背中にあたったのは私より背の高いあの人だった。