この春私は新しい学校で始まりを迎えていた。 学年が一つ上がった今。新しい学校、新しい友達、新しい事。全てが変わって出来ることを私は探していた。 「奏小学校から転校してきました。南 椎奈です。よろしくおねがいします。」 自分の声とともに耳に入ってきたのは自分の鼓動の音だった。 教室を見回し、知らない子ばかりいるこの教室に私は足を踏み入れたのだ。