むしろ、一緒にいながら手を出さない事の方が失礼な事なんだと、勝手な解釈さえしていた。 そこそこ可愛くて、遊び慣れている相手なら、自然とそういう流れになるものだ。 本気で誰かを好きになったり、向き合う事ができない自分に言い聞かせていた。 なのに、なぜだろう… 美桜には、触れる事すらためらった自分がいた。 傷が痛かったから? そうじゃない。 今までとは、明らかに何かが違った。