待合室に戻ると、美桜が薬の袋を持って待っていた。 ワザとらしく泣きそうな顔をしながら、包帯を巻いた左手を見せる。 「お疲れさまっ。」 美桜の笑顔を見たら、なんだか安心した。 「俺、一人だったら途中で逃げ出してたかも…。」 「なら、一緒に来て良かった。」 美桜がイタズラっぽく笑った。