「綺麗だね…。」 美桜はそう言って、月に手を伸ばした。 細い白い腕が空に向かって伸びる。 青白い月明かりに包まれた横顔が、あまりにも綺麗で… ただ見とれている事しかできなかった。 眠れない夜にはいつも、一人詩を書く。 きっと、こんな夜に生まれる詩は… 切ない恋の詩。