「幸せの価値なんて、結局は人それぞれ違うものだし…。何が幸せかなんて、その人にしかわからないものだって…。」 そう言うと、包帯を巻き終えた手をそっと離した。 「美桜は…、淋しくないのか?」 思わず口にした言葉。 美桜は俺の顔を見上げた。