大音量とともに映画が始まると、思っていた以上にストーリーに引き込まれた。 ヒーローと言う割には、人間らしい感情を持ち合わせた主人公。 彼女との間の切ない言葉のやり取りに、どこか親近感を覚える。 遥希もまた、真剣な顔で画面を見つめていた。 ポップコーンを頬張っていた手も、完全に止まっている。 そんな遥希の横顔を見ながら、映画のチョイスが間違っていなかった事に、とりあえず安心した。 遥希にとって、また自分にとっても久しぶりのデート。 2人にとって、楽しい時間であって欲しい。