さっきとは打って変わって、周りは野次馬だらけになっていた。


「何だ、テメェ?!」

「正義の味方気取りかよ?!」


ナンパ男達の顔色が変わる。
周りから浴びせられる野次に、より一層後に引けない空気が漂い始めていた。


相手は二人。

絶対に不利だと思った。



なのに…
一歩も怯まない後ろ姿がそこにはあった。



どこか楽しそうにすら見えるのは、気のせいだろうか…。