「っ…僕たち、付き合ってるからっ…ハァ…」
存じておりますとも。
結構必死だったみたいだけど、キスして息切れしちゃってるから、なんだか迫力がない。
男子はポカーンとしてるし、女子はキャアキャア言ってるし、この収拾、どうするんだろう。
「おーいお前ら、早く席に付け、チャイム鳴ってるぞー」
と、丁度良いところに担任が来た。
事態の収拾はセンセイが引き受けてくれるみたいだ。
「悠、もうあんまりこうゆうこと、しないでよね」
「したくなれば、いつでもする。その気にさせないように。ね、杏子」
あざといウインクを残して、悠は足軽に自席に戻る。
とりあえず、悠にその気にさせないように、ちゃんと私が彼女面をしないとね。