「…もう…無理…」

ランスは手を放した瞬間、糸の切れた人形の様に、その場に崩れた。

それはそうだ。

いくら吸血鬼とは言え、その傷で自由に動けていた事が信じられない。

クーラはランスのその様子を見て、大きくため息を吐き、ランスをヒョイとオンブした。


「とりあえず、このバカの治療をしてやるか。」

ルナは、ランスの状態を確認して、呆れた表情で額に手を当てた。

「そうだな。良くこの傷で動けていたよな。」


ルナ達は、ランスと言う強敵に見事に勝利したのであった。


「しかし、こいつ意外に重いな。」

「多分、筋肉の固まりだからだろ。」