×× ヒロ ××


ガチャ…

玄関の開く音!くうだっ!遅い!
時間が ほとんど ない…

急いで 玄関に向かう。


「くう!やっと 来・・た・・何?
その 大荷物・・」

どこか 旅行にでも行くのか?と 思うような カバン…


「ヒロ〜! も〜大変!持って。大して
入れてないつもりだけど、重かった〜!
ママちゃんは? ママちゃ〜ん。」

「何 入ってるの?これ・・」

「ん?制服とか 着替え。あ、カバンもか
・・カバンが重かったんだ。」

「なんで?・・」

「今日、泊まらせて? ママちゃんにも 事情 説明するから。ママちゃんは?」

泊まる?…ウチにだよな?

頭が混乱してる中、くうの質問には答えてた…


「・・・・・いない。」

「買い物? こんな時間に? じゃ 後で
いいか。大阪のおばあちゃんが 倒れてね
お母さん達 急遽 大阪行っちゃって・・

ヒロの家に 私がいる方が安心だって。
私は 学校あるし、おばあちゃんも命に別状ないからって・・・いい?勝手に来ちゃったけど・・・・ヒロ?」


眈々と 事情を説明し終わり、俺の様子が
おかしい事に やっと気づいた。


「・・母さんも、帰って来ない・・父さんも出張・・」

「・・えっ?・・じゃあ ヒロだけ?」


こんな偶然 あるんだろうか…