初めて出会った時のことを思い出す。
顔見知りの居ないクラスの中で、おどおどとして座っていた私に
最初に声を掛けてくれたのが麻美だった。
麻美は肩まで伸ばしたストレートの黒髪を
ふわりと揺らして私の前の席に座り、
満面の笑顔で話しかけてくれたのだ。
それがきっかけで、
私達は仲良くなった。
一年間、二人で常に行動し、絆を深めてきた。
麻美はクラスでは男女問わず人気が高く、
友達も多かった。
それなのに口数が少なく、大人しかった私と常に行動していた。
依存してるみたいで嫌だけど、自分に自信のない私は麻美が眩しくて、
いつも麻美に頼りながら生活してきた気がする。
楽しかった。
でも、いつだって
疑問に思っていた。
…どうして、私は不細工なのに、麻美とつるんでるんだろう。
