麻友は濡れた髪をタオルで拭きながら、ホテルの白いバスローブ姿で出てきた。



麻友のすっぴんの顔が妙に上気していて色っぽく見える。



「お先でした」



「乾杯しようか?」



「乾杯?」



「そうだ」



俺はスパークリングワインのコルクを抜いた。


そして、ワイングラスに中の液体を注ぐ。



麻友はシュワシュワした黄金色の気泡が見つめた。



「何か食べたいモノがあるなら、頼めばいい」



俺は麻友にメニュー表を渡す。