SWEETPAIN~冷たい旦那サマは副社長~

山道を下る頃には夕陽も沈み、夜の帳が街と海を包んでいた。



私はウィンド越しに近付いて来る街の光をジッと見つめる。




「…俺は麻友よりも年上なのに、情けないなぁ」



「そんなコトないですよ。今夜の蓮人さんはとってもカッコ良かったです」




「…カッコいいか…」


蓮人さんは照れ臭そうに笑う。

車はカーブで傾斜する。振られる私の身体。




帰りがけの車内は甘い雰囲気に包まれ、私の心臓は嬉しくて弾んでいた。




山を下りた所はラブホテル街。


私はホテルの眩いネオンの看板に目を惹かれる。