ジュエリーショップのガラス越しに見える指輪に足を止めた。




ショーウィンドーに飾られるのはやはり大きく見栄えのするダイヤ。





俺が見栄で贈ったエンゲージリングのダイヤのリングを思い出す。 




麻友の誕生日プレゼントもジュエリーにしようか。ありきたりだけど、ほかに何も浮かばなかった。




俺はジュエリーショップの中に飛び込んだ。




ショーケースの中を覗き込んで、彼女に合うジュエリー探す。



「指輪をお探しですか?」



「指輪ではなくネックレスを…」




ネックレスならいつでも身に着けるコトができるが、俺の考える麻友に合うネックレスはこの店にはなかった。
俺は半分、絶望感を漂わせて踵を返そうとした。




「オーダーメイドでご希望のネックレス作れますよ」