先輩×後輩



そんな俊くんにあたしはまた笑顔になっちゃう。


…笑顔っていうより、ニヤけ顔?


俊くんが呆れた顔であたしのほっぺをつまんだ。



「…なんだよ」

「なんでもな〜い♪」



あたし達のそんなやり取りを見たのか、向かいに座ってる男の子が声をだした。



「俊、見せつけてんなぁ」

「は?ちげーし」



その男の子の声に、俊くんは手を離してペシッとほっぺを叩いた。



「痛いっ」

「痛いわけねぇだろ」

「なによぉ〜」



友達の前だとすぐ照れちゃうんだから。


するとさっきの男の子がまた話しかけてきた。



「俊とさくらさんって、付き合ってどのくらい?」

「もうすぐ1年だよ」



あたしがそう答えると、俊くんがベシッと頭を叩いてきた。


どうしてっ!?


勢いよく俊くんのほうを見ると、光輝くんがケラケラ笑ってる声がきこえた。