「さくら~…って…」
優子がエプロンをしてキッチンに入ってきた。
後ろから俊くんに抱きしめられたままのあたしを見て、明らかに呆れてる。
もう~…俊くんのバカ!
優子はため息をつきながら言った。
「本当…ヤキモチ妬きだね?」
ヤキモチ?
私、ヤキモチなんて妬いたっけ?
ハテナを浮かべていると
「…うっせーな」
って、頭の上から声が聞こえてきた。
「ま、さくらは平気だと思うけど」
「…知ってるし」
「ふぅん?」
優子と俊くんがそんなやり取りをしてるけど…
あたし、全然話がつかめない!
まず、ヤキモチってなに?

