「肉どこだよー」
すると、リビングのほうから光輝くんの声が聞こえてきた。
それと同時に、優子の声も聞こえてくる。
や、やばいやばいっ!
優子と光輝くんが、外からリビングに入ってきたみたい。
俊くんにそう目で訴えるけどあたしのことなんてガン無視。
また目を閉じて、唇に触れようとしている。
「ちょ、ちょっとっ…」
リビングからここまで、そんなに距離もないし…
唯一安心なのは、リビングとキッチンの間に小さな壁があること。
だからリビングからは見えないんだけど…
でもっ…
「…何焦ってんの」
「だ、だって…」
こんなときでも涼しい顔をしてる俊くん。
だって、優子に見られたら絶対いろいろ言われるもん!!
だけど俊くんは全然腕を話してくれないし…

