なんて優子と話していると、玄関のドアが開く音がした。
続いて聞こえてくる、ワイワイうるさい声。
…もしかしてっ!
「来たみたいね」
「あたしっ、いってくる!」
あたしは優子にそう言って、小走りで玄関に向かおうとした。
「ちょっとさくら!包丁!」
「え!?」
優子の慌てた声に、あたしは手元を見る。
…手には、さっきまで使ってた包丁を持ったまま。
全然気づかなかった…
だって、頭の中は俊くんと光輝くんの彼女のことでいっぱいだったんだもん。
あたしはキッチンに包丁を置いて、玄関に向かった。
「あっ、さくらちゃん!」
あたしが玄関に行くと、最初に気づいてくれたのは光輝くん。
隣には、すっごく可愛い女の子。
もしかしてっ…

