「もしかして、噂の彼女!?」
噂?
なぁに、それ…
あたし、俊くんから何にも聞いてないけど…
「…うっせーな。だったらなんだよ」
ちょうど並んでいたたこ焼きの列の順番があたし達に回ってきて、俊くんはお金を払いながら言う。
ちらっと見たけど、タコが大きくておいしそうだった。
「マジで!なんでお前、もっと早く言わねぇんだよっ!」
さっきから1人盛り上がってる男の子。
もう1人の男の子は、女の子のうちの1人と仲よさげに話していて、なんだかいい雰囲気。
ほかの女の子たちは、男の子と同じようにあたしを見ていた。
「お前に言う必要ない」
うう…さすが俊くん…
友達でも、本当にスパッと言うよね。

