「なんだよ…ばふって」
クックッて笑いながら見下ろしてくる俊くん。
しょ、しょうがないでしょぉ
俊くんは背が高いからいいけど、女の子は低いんだから、歩く人にドンドンぶつかっちゃうんだもん。
しかもその度に、嫌そうな目で見られちゃうし。
「ひどぉい。苦しかったのに」
「息すりゃいいだろ」
「できないから言ってるの!」
俊くんてば、そんな涼しい顔して言うんだから!
あたしなんて、ばふばふぶつかってたせいで、息があがっちゃってるよ。
「あー…そっか。俺、背高いしな」
って、ニヤニヤしながら見てくるし!
確かに俊くんは背は高いけども!!
「ちびだもんな」
「ち!?ちびじゃないし!」
そう言ってあたしの頭をペシペシ叩いてくる俊くん。
や、やめなさ~い!
それに、ちびってひどいし!

