先輩×後輩



「今日だって、俊くんがちゃんと手繋いでくれてないとはぐれちゃうからね!?」

「勝手にしろよ」

「ちょ、なんでそんなこと言うの!」

「自分で言ったくせに…」



む、むかつくー!


こうやって話してると、いっつも俊くんのが1枚も2枚も上手。


本当は、年上らしい余裕を見せなきゃいけないのにっ…!!



「あ、これ食べたい」



花火大会が行われる公園につくと、もう人でいっぱい。


身動きとることすら大変なのに、俊くんはそんなのもお構いなし。


たこ焼きの屋台を見つけて、スタスタと歩いていく。


もちろん、手は繋いだままだからあたしも引っ張られて…



「ばふっ!!」



歩いている人にぶつかりながら、ようやく屋台の前に到着。


ふぅ…なんだか今の一瞬ですごい疲れたよぉ