先輩×後輩



「いたっ…くない?」

「…気をつけろよ」



地面にぶつけて痛いはずのあたしの体は、どこも痛くない…


気づくと、あたしの体は俊くんの腕に支えられていた。


見上げると、すぐ上にある俊くんの顔…


たまに息がかかって、なんだか恥ずかしい…



「ご、ごめ…」



慌てて俊くんから離れると、またフッと笑った。


もう…いっつも、バカにしたように笑うんだから。



「行くか」



そう言ってあたしの手をとって歩き出す俊くん。


あたしはそっと、俊くんに目をむける。


…信じらんない。


俊くん…なんで浴衣なんて着てるのぉ!?


黒とグレーが混ざった浴衣を着てる俊くん…


や、やばい…


似合いすぎだよぉ!!!