「じゃあ露、日曜日は駅で待ち合わせしてから行こうか」

「え?
でも、一緒のおうちにいるのに……」

「いつも一緒に出て行ってはつまらないだろ?
待ち合わせをして出かけてみたいんだ」

「霧様……」


ふふ。
霧様って意外にも当たり前だけど特別な事がお好きなんだよね。

もちろん、そんな霧様に反対なんてするわけもなく、


「はいっ!」


と、満面の笑みで答えた。


でも――。


このデートが私にとって……。

ううん、2人にとってとんでもないものになるなんて、このときの私たちは知る由もなかった。