「おい、お前どこ行ってたんだよ!」 隆平は俺の顔を見て、察したのか 「何かあったのか?」 そう聞いてきた。 「いや……別に」 気付かれないようにうつむいて教室に戻ろうとする。 しかし、 「言えよ、満」 隆平は普段見せない真剣な顔で言ってきた。 「……殴られた」 「誰に?」 「いや、別に、いいんだ俺さ世間からみたら悪者だし」 隆平がいつも話すような軽い口調で言ったのに アイツは今日に限っては同じように返してくれなかった。 「お前何言ってんの? 悪者って何?お前何かしたのかよ」