梓からその話を聞いた時、なんて素敵
なジンクスがあるんだろうと思った。


私も卒業までに誰かと交換出来たらいい


その相手が隆平だったらもっといいなって……

夢見てた。


だけど

それももう、叶わない願いになってしまった。


いや

もう、じゃない。


「私……隆平にフられちゃってたしね。」


ジンクスを信じるなんてってバカにしていた隆平。


だけどね、

隆平は私がこのネクタイが好きな理由をちゃんと聞いていてくれたよね。


幸せそうにネクタイを交換する2人を見つめ

その場を後にすると、私はそのまま家に帰った。