キミのイタズラに涙する。




携帯にかかってくる着信も、メールも読まず


お母さんから


「梓ちゃんと満くんが来てるわよ」

って言われても会いたくないって言って断わった


そんな生活が1週間続いた時だった。


コンコンー。


「沙良、入るわよ」


それまでそっとしておいてくれていたお母さんが私の部屋に入って来た。



「卒業式は、行かないつもり?」



気付けば、時間は経っている。

カレンダーを見ると、卒業式は3日後に迫っていた。

だけど、


「行かない……」


行けるわけ、ない。

あんなにたくさんの思い出がある所に。


お母さんの顔を見ずにうつむきながら言うとお母さんは言った。