「り、隆平……」


なかなか男子を名前で呼ぶのは慣れてなくて

ぎこちなく呼ぶと梓は言った。


「で、隆平

早く行って来なさいよ

昼終わるわよ」


さすが梓。

私とは反対にハッキリと彼の名を呼び

田辺くんの所に行くことを促した。


私たちは隆平を見守る。

机に顔を伏せている田辺くんの目の前に来た隆平は言った。


「おい満、これ俺が作った特製弁当だ

今日は特別なタダDAYだから譲ってやる

ちなみにあいつら2人も製造者だ」



お得意のおふざけを入れながら田辺くんに言うと

彼は顔を上げて言った。