していたら


どうなっていたんだろう。

今よりもっと悲しい顔させていたのか?

それとも無理に笑わせていたか?


どちらにせよ、好きな人を幸せにしてやれない自分は

かっこわりぃ。


「もう、病態は良くなったってことだよな?」


満が俺に聞く。


「ああ、もう抗がん剤もしなくても平気だし

外出の許可も出てんぞ

つってもこの病院の周辺だけだけどな」


「え、そうなの!?」


「ああ、だからさ

会えなかった分いっぱい遊ぼうぜ!」


「うん!!」


今度はしっかりウソをついた。