「覚えてないならいい」


ふいっとそっぽを向いて言えば


「あーー!!」


塚越くんは大きな声で叫んだ。


「な、何!?」


「お前俺がウソついたヤツじゃん

4月1日に、覚えてるよ!

お前のうなじキレイだなって後ろから見てて

そんでお前にウソつく事に決めたんだよ

懐かしいなあ、また会えたなお前のうなじに」



うなじに……!?

変な所を褒められて恥ずかしくなり顔を赤らめる。

だけど覚えていたことは嬉しくて


「そんな理由で話しかけたんだ」


わたしはぼそっとつぶやいた。