隆平……。
心臓がドキドキと鳴りだすのは
2人きりで芝生で寝転んだあの時と同じだ。
隆平の手が熱くって、
自分の顔も熱くなって、気付けば心臓がドキン、ドキンと音をたてる。
「…………っ」
そういえば、隆平に触れるといつもそうなった。
満くんに頭をポンっとされた時は大丈夫だったのに
先輩と一緒に帰った時、肩が触れても何も感じなかったのに
どうして隆平の時は
こんなに心があったかくなるんだろう。
今の言葉が熱のせいじゃなければいいと思った。
「私もね……特別に思ってたのかもしれない」
本心だよって言われたら嬉しいのにって思った。


