隆平は私をからかいながらそう言った。
「別に強がってないし
ってあれ……隆平そのアザどうしたの?」
ぱっと気が付いたのは隆平の腕についているアザだった。
「ん?なんだこれ?
知らねぇけど、寝てる間にどっかぶつけたのかもしんねぇわ」
「ふーん」
私達は気付かない。
もうすでに全てを壊そうとするものが迫っていることに。
「ねぇじゃあ今日はみんなで寄り道して帰らない?」
「いいなそれ、隆平復帰祝いだ」
「おーさんきゅ!!」
関係は変わらない。
だったら一生このままでいたかった。
みんなが幸せなこの時を
ずっと続けていたかった。


